
血糖値が下がらない。食事に気をつけているのに、運動もしているのに、薬を増やしても思うように改善しない。
「合併症が怖い」——糖尿病と向き合っている方なら、一度はこの不安を感じたことがあるのではないでしょうか。失明、透析、足の切断。糖尿病が本当に怖いのは、血糖値そのものではなく、高血糖が何年もかけて全身の血管をじわじわ壊していく合併症です。
日本の糖尿病患者数は、予備軍を含めて約2,000万人。40歳以上の約10人に1人が糖尿病です。
今の治療(薬やインスリン注射)は「血糖値を下げる」ことはできます。でも、インスリンを出す臓器=膵臓(すいぞう)そのものを修復する治療ではありません。弱った膵臓は弱ったまま。だから薬を一生飲み続けることになる。
この記事では、幹細胞治療という新しいアプローチについてお話しします。血糖値を外から下げるのではなく、膵臓の機能そのものを回復させ、さらに合併症で傷んだ血管や神経の修復まで目指す——今までの治療とは根本的に違う考え方です。
507名分の臨床試験データでは、血糖値の改善とインスリン使用量の減少が確認されています。41%の方がインスリン注射不要になったという報告も。
ただし、全員に効くわけではありません。まだ研究途上の治療です。良い面もリスクも正直にお話しします。
この記事を書いているのは: マレーシアで7年以上、200名以上の日本人患者さんの幹細胞治療をサポートしてきたEmpression(再生医療パートナー)です。
目次
糖尿病はなぜ「治らない」と言われるのか
糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高くなる病気です。
食事をすると血糖値が上がります。普通なら膵臓(すいぞう)からインスリンというホルモンが出て、ブドウ糖を細胞に取り込ませ、血糖値を下げてくれる。糖尿病は、このインスリンの仕組みがうまくいかなくなった状態です。
大きく分けて2つのタイプがあります。
1型糖尿病(全体の約5〜10%)は、免疫の異常でインスリンを作る細胞(β細胞)が壊されてしまう病気です。若い方に多く、インスリン注射が必須になります。
2型糖尿病(全体の約90%)は、食事、運動不足、ストレス、遺伝などが重なって、インスリンの出が悪くなったり効きが悪くなったりするタイプ。日本人の糖尿病の大半がこちらです。
では、なぜ「治らない」のか。
2型糖尿病の場合、長年の高血糖で膵臓のβ細胞が疲弊し、数自体も減っています。今の薬はβ細胞に「もっとインスリンを出せ」と命令したり、血糖値を外から下げたりしますが、弱ったβ細胞そのものを回復させる薬は、まだ存在しません。
疲弊した工場(膵臓)に「もっと働け」と命令し続けている——これが今の治療の実態です。
糖尿病の本当の怖さは合併症にある
糖尿病が怖いのは、血糖値が高いこと自体ではありません。高血糖が何年も何十年も続くことで、全身の血管がじわじわとダメージを受けていく。これが合併症です。
目の血管が傷つけば「糖尿病網膜症」。最悪の場合、失明します。
腎臓の血管が傷つけば「糖尿病腎症」。進行すると人工透析が必要になります。日本で透析を始める原因の第1位は糖尿病です。
手足の神経が傷つけば「糖尿病神経障害」。しびれや痛み、感覚の鈍り。足の傷が治らず、壊疽(えそ)から切断に至ることもあります。
さらに、太い血管にもダメージが及び、心筋梗塞や脳卒中のリスクが2〜3倍に上がります。ED(勃起不全)の発症率も約3倍です。
合併症は、血糖コントロールが完璧でない限り、少しずつ進行し続けます。今の治療で血糖値を下げていても、ダメージの蓄積はゼロにはならない。
ここが重要なポイントです。今の薬は「これ以上の合併症を防ぐ」ことを目指していますが、すでに傷んだ血管や神経を修復する薬はありません。幹細胞治療がこの点で注目されているのは、血管や神経の修復にもアプローチできる可能性があるからです。
糖尿病の今の治療と、その限界
糖尿病の治療はまず食事と運動が土台。これだけで改善する方もいますが、多くの方は進行とともに薬が必要になります。
飲み薬(メトホルミン、SGLT2阻害薬、DPP-4阻害薬など)は、血糖を下げる仕組みがそれぞれ違いますが、共通するのはインスリンを出す力そのものを回復させるわけではないこと。薬をやめれば血糖値は元に戻ります。
最近話題のGLP-1受容体作動薬(オゼンピック、マンジャロなど)は、血糖コントロールだけでなく体重も減る注射薬です。ただし、やめると体重も血糖も戻る傾向があります。
インスリン注射は体外からインスリンを補充する方法。効果は確実ですが、毎日の注射、低血糖のリスク、体重増加といった負担があり、膵臓の機能を回復させるものではありません。
どの治療にも共通する限界は3つ。
血糖値を「下げる」だけで「治す」わけではないこと。薬をやめれば元に戻る。
膵臓のβ細胞は回復しないこと。弱った膵臓を修復する薬は存在しない。
合併症のダメージは蓄積し続けること。血糖コントロールが完璧でない限り、血管へのダメージは止まらない。
「血糖値を下げる」のではなく「膵臓そのものを修復する」。さらに「合併症で傷んだ血管・神経も修復する」——この発想が、幹細胞治療が注目されている理由です。
糖尿病の幹細胞治療は薬と何が違うのか
今の薬は、疲弊した工場(膵臓)に「もっと働け」と命令するか、工場の外から製品(インスリン)を持ってくるか。どちらも工場そのものは修理していません。
幹細胞治療は、この工場を修理するアプローチです。
糖尿病の幹細胞治療が膵臓を修復する仕組み
幹細胞は膵臓にたどり着き、弱ったβ細胞の修復を助ける物質を分泌します。
臨床試験では、幹細胞治療後にCペプチド(膵臓がインスリンを出している量の指標)が増加したという報告があり、これは膵臓の機能が実際に回復していることを示しています。
膵臓が回復すれば、体が自分の力で血糖をコントロールできるようになる。薬やインスリンに頼る量を減らせる可能性がある。これが今の薬との一番大きな違いです。
糖尿病の幹細胞治療がインスリンの効きを改善する仕組み
2型糖尿病のもう一つの問題は、インスリンが出ていても体の細胞がうまく反応しない「インスリン抵抗性」です。全身の慢性的な炎症と深く関係しています。
幹細胞は全身の慢性炎症を抑える力を持っています。炎症が収まることで、体がインスリンに反応しやすい状態に戻る。薬のように血糖値を外から下げるのではなく、体自身がインスリンに反応できる状態に整え直すアプローチです。
糖尿病の幹細胞治療が合併症にもアプローチする仕組み
ここが今の治療にはない大きなポイントです。
幹細胞は傷んだ血管を修復し、新しい血管の形成を促します。傷ついた神経のダメージも修復を助けます。
今の薬は血糖値を下げることで「これ以上の合併症を防ぐ」ことを目指しますが、幹細胞は「すでに起きている合併症のダメージを修復する」可能性がある。手足のしびれが軽減した、腎臓の数値が改善したという報告が出ています。
ただし、今の薬の「代わり」ではありません
幹細胞治療を受けたからといって、今飲んでいる薬やインスリンをいきなりやめるのは危険です。治療後の改善を見ながら、主治医と相談して少しずつ調整していく——これが安全な使い方です。
糖尿病×幹細胞治療の臨床データ
507名の糖尿病×幹細胞の臨床試験データ(2025年)
2025年に発表された、現時点で最も大規模な分析です(Diabetology & Metabolic Syndrome掲載)。13件の臨床試験、合計507名(1型199名+2型308名)のデータを統合しています。
- HbA1c(過去2〜3ヶ月の血糖の平均値)が改善(3ヶ月後・6ヶ月後・12ヶ月後すべて)
- インスリン使用量が減少
- 1型・2型ともに効果あり。ただし2型の方がより効果が大きい傾向
- 重い副作用の報告なし
糖尿病の幹細胞治療で41%がインスリン不要に(2024年)
2024年に発表されたメタアナリシスの報告です(Frontiers in Endocrinology掲載)。
- 41%の方がインスリン注射が不要になった
- 29%の方がインスリン使用量を半分以上減らせた
- HbA1cとインスリン使用量が明確に改善
ただし注意点として、この改善効果は3〜6ヶ月で少しずつ薄れる傾向があり、効果を長く続けるには追加の投与が必要になる可能性があります。
世界で143件の糖尿病×幹細胞の臨床試験が進行中
2024年9月時点で、世界中で143件の臨床試験が登録されています。中国が最多(47件)、次いで米国。研究の数は急速に増えています。
1型糖尿病にも進展——幹細胞から膵島細胞をつくる研究
Vertex社が開発した幹細胞由来の膵島細胞治療では、12名の1型糖尿病患者全員がインスリン分泌を回復し、11名がインスリン注射の減量または中止を達成しました。2024年には50名規模の次の段階の試験が始まっています。
糖尿病×幹細胞治療を受けた人の体験談
50代男性・2型糖尿病歴12年
HbA1c 8.2%で安定せず。インスリン注射(1日2回)と飲み薬を使用していた。
幹細胞の点滴を受けて3ヶ月後、HbA1cが7.1%に改善。6ヶ月後、主治医と相談してインスリンを1日1回に減量。体重も4kg減少。1年後もHbA1c 7.0%前後を維持。
60代女性・2型糖尿病歴8年
飲み薬を3種類使用中。HbA1c 7.5%。腎機能の低下も始まっていた。
幹細胞の点滴を受けて4ヶ月後、HbA1cが6.8%に改善。腎機能の数値も若干改善。主治医と相談して薬を2種類に減らすことができた。
40代男性・2型糖尿病歴5年(合併症の初期症状あり)
HbA1c 6.9%で一見安定していたが、手足のしびれ(神経障害の初期症状)が出始めていた。
幹細胞の点滴を受けて3ヶ月後、手足のしびれが軽減。HbA1cも6.5%に改善。6ヶ月後にはしびれがほぼなくなった。
⚠️ これらは個人の体験であり、すべての方に同じ結果を保証するものではありません。一般的に、糖尿病の早い段階で、膵臓の機能がまだ残っている方ほど効果が期待できます。
糖尿病の幹細胞治療が向いている人・向いていない人
向いている人
✅ HbA1cが薬を使っても思うように下がらない方 → 薬は血糖を下げるだけ。膵臓そのものを修復することで、根本からの改善が期待できます
✅ インスリン注射の量を減らしたい方 → 臨床試験では41%がインスリン不要に。すべての方ではありませんが、減量の可能性はあります
✅ 合併症が出始めている、または合併症を予防したい方 → 幹細胞は傷んだ血管や神経の修復も助けます。今の薬にはないメリットです
✅ 2型糖尿病で、まだ膵臓の機能がある程度残っている方 → 早い段階のほうが効果が出やすい傾向があります。膵臓が完全に機能を失ってからでは遅い
向いていない人
❌ 食事や運動をまだ十分に試していない方 → まずは生活習慣の改善が最優先。それだけで改善する方もたくさんいます
❌ 1回で完全に治ることを期待している方 → 糖尿病は長年かけてなった病気です。1回の点滴で完治するものではありません
❌ 糖尿病歴が長く、膵臓の機能がほとんど残っていない方 → 修復する対象(β細胞)がほとんどない場合、効果は限られます
❌ 今の薬を全部やめたい、という目的だけの方 → 幹細胞治療は今の治療を全部置き換えるものではありません。「プラスα」として考えてください
糖尿病×幹細胞治療のよくある質問
糖尿病の幹細胞治療でインスリン注射をやめられる?
臨床試験では41%の方がインスリン不要になったデータがあります。ただし全員ではありません。「インスリンの量を減らす」「薬の数を減らす」という目標の方が現実的です。自己判断でのインスリン中止は危険なので、必ず主治医と相談してください。
1型糖尿病にも糖尿病の幹細胞治療は効く?
1型にも効果は報告されていますが、2型に比べるとデータは限られています。1型は免疫の暴走でβ細胞が壊される病気なので、幹細胞の免疫を整える働きがカギになります。β細胞がまだ残っている早い段階の方が効果を期待しやすいです。
糖尿病の幹細胞治療は今の薬と併用できる?
はい。むしろ今の薬を急にやめることはおすすめしません。治療後の改善を見ながら、主治医と相談して少しずつ薬を調整していくのが安全です。
糖尿病の合併症(目、腎臓、神経障害)にも幹細胞治療は効く?
幹細胞には血管や神経を修復する働きがあり、合併症の改善が期待できます。特に手足のしびれが軽減したという報告は多いです。ただし進行した網膜症や腎症については、幹細胞だけで劇的に改善するのは難しい場合もあります。
糖尿病の幹細胞治療の効果はいつから出る?
多くの方が1〜3ヶ月後からHbA1cの改善を実感しています。ただし効果のピークは3〜6ヶ月で、その後少しずつ薄れる可能性があります。
糖尿病の幹細胞治療は何回必要?
まず1回の投与で3〜6ヶ月の効果を見ます。効果があった場合、半年〜1年後に追加を検討します。効果を長く続けるには複数回の投与が必要になる可能性があります。
糖尿病の幹細胞治療に副作用はある?
507名の臨床データで重い副作用は報告されていません。点滴中に一時的な心拍数の変化や軽いだるさがまれにありますが、短時間で収まります。インスリンのように低血糖を起こすリスクもありません。
なぜマレーシアで糖尿病の幹細胞治療を受けるのか?
日本では法律の関係で、臍帯(さいたい)由来の幹細胞を使った治療が受けにくい状況です。糖尿病の方の場合、自分の体から採った幹細胞は長年の高血糖で弱っている可能性がある。若くて健康な赤ちゃんの臍帯から採った幹細胞を使えることは、糖尿病治療では特に重要です。マレーシアの提携病院は政府認可施設で、日本語で最初の相談から治療後のフォローまで対応しています。
糖尿病の幹細胞治療の流れ(マレーシア)
STEP 1|LINE or メールで無料相談 今の治療内容、HbA1cの推移、合併症の有無をお聞きします。日本の主治医との連携にも対応しています。
STEP 2|オンラインカウンセリング(無料) 専門スタッフが詳しくお話を伺います。「まず食事と運動を見直しましょう」「今の薬で十分コントロールできています」とお伝えすることもあります。
STEP 3|マレーシアで治療(2泊3日〜) 到着後に血液検査。HbA1c、空腹時血糖、Cペプチド(膵臓のインスリン分泌能)、腎機能などを総合的に評価。問題なければ臍帯由来の幹細胞を点滴投与します。60〜90分で麻酔不要。
STEP 4|帰国後フォロー 1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月にオンラインで経過確認。HbA1cの変化を見ながら、主治医と連携して薬の調整を検討します。
糖尿病の幹細胞治療のリスクと注意点
良いことだけは書きません。
- すべての方に効果があるわけではありません。糖尿病歴が長く、膵臓の機能がほとんど残っていない場合は効果が限られます
- 効果が持続しない可能性があります。3〜6ヶ月で効果が薄れるデータがあり、追加の投与が必要になることがあります
- まだ標準治療ではありません。日本糖尿病学会やADA(米国糖尿病学会)のガイドラインで推奨されるにはまだ時間がかかります
- 今の薬やインスリンの「代わり」ではありません。あくまで今の治療に「プラスする」形です
- 保険は使えません。自費の治療です
- 10年以上の長期データはまだありません
- 日本の薬の副作用救済制度の対象外です
それでも検討する価値があるとしたら——
HbA1cが何年も下がらない。薬を増やしても改善しない。合併症が出始めた。インスリンの量が増え続けている。
そういう方にとって、膵臓の機能そのものを回復させ、さらに合併症のダメージまで修復するアプローチは、今の医療にはない新しい可能性です。
特に膵臓の機能がまだ残っている早い段階で検討することで、より大きな効果が期待できます。
まずはLINEでご相談ください
「自分の糖尿病に合うのかわからない」——それが普通です。
今のHbA1c、飲んでいる薬、合併症の有無をお伝えいただければ、幹細胞治療が合っているかどうか、正直にお話しします。日本の主治医との連携にも対応しています。
免責事項: 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の治療法を推奨するものではありません。幹細胞治療はマレーシアにおいて実施される医療行為であり、使用される臍帯由来の幹細胞は日本国内では未承認です。保険適用外の自費診療となります。治療効果には個人差があり、すべての方に同じ結果を保証するものではありません。現在の治療を自己判断で中止しないでください。必ず主治医にご相談ください。海外での治療は日本の医薬品副作用被害救済制度の対象外です。
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